タピオカとわたし。

反省文

 

タピオカとわたし。

1年2組  匿名 希望

 

わたしは、大罪を犯してしまいました。

あ、7つじゃないです。

もっとあると思いますが、今回はその内の一つを懺悔し、悔い改めたいと思います。

そして、今世の業から解放され、星座とかにされてみたいです。

 

ある陽光の温かい昼下がり、わたしは爛々と小道を闊歩しておりました。

ふと目をやると、小さくて細長い扉に、貼り紙がされておりました。

そこには、

 

「近々新しいタピオカドリンク屋さんが出来ますよ☆お楽しみに!インスタ超サイコー映え映え!!広告の手間が省けるいぇーい。」

 

的な事が綴られておりました。

 

元来わたしは、そういった俗物的な食物、インスタ映えなどと言う風習に、強い嫌悪感を抱いてしまう心の枯れ果てた生き物です。

 

しかし、何と言いましょうか、今回ばかりはつい興味を吊り上げられ、畜生の如く、

「開店は何日だ?ほぅ。

どんなお店なんだろうか?

タピオカ、ね〜。ふ〜ん。

美味しいのかな〜?」

と、かの博識なGoogle氏に、解説等を御指南頂戴して頂く状態になってしまっていました。

この時のわたしは、完全なる精神異常者です。

この恥知らず!体たらく!怠惰!碌でなし!穀潰し!非国民!金返せ!酒池肉林!アセトアルデヒド!!

 

今思えば、この時のわたしを罵り倒し、呪い、祟り、そして抱きしめて一緒に泣いてあげたい、そう強く思います。

 

でもこの世界では、未来に行けても過去には戻れません。

賢い誰かが言ってました。

その通りです。

 

時既に遅し。

気付いた時には、阿呆みたいな顔をして、阿呆みたいに高額なタピオカ抹茶を、阿呆みたいにぶら下げて、お連れの方と阿呆みたいに笑いながら闊歩悠々、写メなんか撮っちゃって、

「えー、そっちの方が美味しそうだよ〜。

ほぇ〜甘過ぎ〜。交換しよ〜?

きゃきゃきゃきゃきゃ!」

などと、丸っ切り平和で楽しいゴールデンウィークを過ごしておりました。

 

翌日、わたしは腹を下しました。

 

案の定。

 

ほ〜らみろ。

キャッサバと糖分飲料でカロリーにカロリーを上乗せしただけの、何の栄養素もない世も末な○○飲料物を飲んだせいだ。

発癌性物質も含有されてるとかされてないとか、よくわからない、如何わしい飲料物を飲んだせいだ。

 

文字通り、○○った○。

 

神さま、ほとけ様、世界中の神的な、それか、なんか、物凄く物凄い存在のお方、この際誰でもいいです。

 

わたしは誓います。

もう二度と、金輪際、あの様な飲料物を摂取しないと。

だから許して下さい。

お願いします。

ほら、ここに偽物ですけど、

ほら、これ、なけなしのロレックス.....

 

と、その時!!

 

パァーーーーーッ。

 

この世のものとは思えない光が、辺りを包み込む。

 

「ぐわぁっ!!!

ま、眩しい!

でも、我慢出来ない程ではないっ!

なんだこれは!?

あ!薄眼だと意外と見れないこともない!

なんなんだ、これは!?

あ!光の中から、物凄く物凄い方っぽい感じの声がするぞ!」

 

「はじめまして〜。こんばんは〜。

あなたを〜、ゆるしましょう〜。

では〜、さようなら〜。」

 

わたしはその御言葉に、堪え切れず涙が溢れてこなかったので、死んだハムスターの事を思い出して、頑張って泣きました。

 

「やったぁ!やったぁ!許されたぁ!

わたしは、わたしは、許されたんだぁ!

明日からまた、がんばろう!

ありがとう!ハムスター!」

 

そしてわたしは、あらためてタピオカと決別した人生を歩むことを誓いました。

 

反省文、タピオカとわたし、終わり。

 

 

 

 

余談。

最近スマホのOSをアップデートしました。

なんか、測れる機能が追加されてて、とりあえずそこにあったティッシュの箱を測ってみたけど、よくわかりませんでした。

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終わり。